Nagiなブログ

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105歳の前衛!「篠田桃紅」展を見に行って・・・

 篠田桃紅 とどめ得ぬもの 墨のいろ心のかたち

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サントミューゼ上田市立美術館

長野県上田市サントミューゼ上田市立美術館にて開催されています。

 

私が篠田桃紅を知ったのは3年位前でして、それまでは知りませんでした。それも新聞の広告で、自身のエッセイ集のものでした。

一〇三歳になってわかったこと 人生は一人でも面白い (幻冬舎文庫)
 

 最初は、100歳過ぎている作家を売りにしているのかと、興味はあったもののその年齢をマスコミが取り上げているのかと、半信半疑で手にした本でした。

一言でいうと

こんな凄い作家がいたのか!!

なんで今まで知らなかったのだろう?という事でした。

知れば知るほど、その作品に惹かれ、人間に惹かれて行きました。

1950年代から、日本を飛び出しニューヨークへと活動拠点を移し、活躍していた。「書」という、少し絵画と違った場所にいたからなのか、こんなにも前衛的な作家を知らないでいたことは、残念だったなぁと思いました。海外では高い評価をされていたけれども、日本ではそれほどでもなかったようですね。

 

 しかし、ご本人もまだご健在ですし、作品ももちろん現在進行形で発表され続けているので、こうして見ることができるのですが、もっと前から知っていればその動向を追うことができたのになと、思いました。

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 この展覧会は、篠田桃紅の画業を初期から順に追うことができます。

第1章 文字を超えて(渡米以前)~1955

第2章 渡米ー新しいかたち 1956~60

第3章 昇華する抽象 1970~80

リトグラフ

第4章 永劫と響き合う一瞬のかたち 1990 年代以降

tsb.jp

水墨抽象画という独自のスタイルを確立し、100歳を超えてなお、新たな表現に挑戦し続ける篠田桃紅。1956年に渡米し、世界の最先端アートシーンを体感。伝統と革新をその身に刻み込んだ不世出の芸術家。
移ろいゆくものに心を寄せ、真の美を探求しつづける桃紅の「墨いろ」は、自然の幽玄さと宇宙の無限の広がりを感じさせ、現代を生きる桃紅によって再定義された日本の普遍的な美のかたちは、一筋の線となってリズムを奏でる。
本展では、書道という枠の中で発展した初期の作品から、文字を離れ、墨の色や線を追求する独自の抽象表現を確立したニューヨークでの挑戦、日本の古典をベースに昇華された繊細で優美な表現、そして余分なものをすべて削ぎ落とし、一瞬の心のかたちを追求し続ける現在までの変遷を約90点の作品と資料を通して体系的に展観します。

 

 何しろ、圧倒的な緊張感がありました。やはり、一筆で描く。書く。決める。緊張感なのでしょうか…静寂の中に、ほとばしる「動」の力。「強さ」「固」を感じました。

 

中でも2000年前後の「赤」が入ってくる作品が好きです。最近になるほどに、蓄えている力を感じます。迫りくるけれども、見ていると落ち着く。

見終わった後に、見た側にも達成感が感じられました。

12分にまとめられている、ビデオを見ましたが、「いつもみんな一緒」的な日本独特な慣習をズバリ批判している。

「一人きりで生まれ、一人きりで死んでいく」

人に頼り、依存して生きていくというある意味の「弱さ」を持たない篠田桃紅の意思が私は、憧れであり理想であります。

圧巻の作品群、長野県は上田市とちょっと遠いけれど、必見の展覧会のひとつであることは間違いなし!です。

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SHINODA TOKO 2018 Scenes from a Century