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映画「謎の天才画家 ヒエロニスム・ボス」を見て・・・感想

映画「謎の天才画家 ヒエロニスム・ボス」を見てきました!

12月16日から渋谷の≪シアター・イメージフォーラムにて上映されています。

ボスのファンとしては、是非見に行かないと…と公開を楽しみにしていました。

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Introduction
2016年夏。ヨーロッパのアート界は、ブリューゲルルーベンス、ダリ、マグリットなど、多くの画家に影響を与えた芸術家の話で持ちきりだった。その人、ヒロニエムス・ボス。15~16世紀のネーデルランドで活躍した天才画家で、人物像の詳細はおろか生年月日も不明。現存する作品は25点のみと、謎に満ちた人物である。彼の作品群の中で最高傑作にして美術史上最も異彩を放つ作品とされるのが、スペインのプラド美術館が所蔵する三連祭壇画『快楽の園』だ。ボス研究者をして決定的な解釈のなされていない難解かつ魅惑の作品は、エロチックでグロテスクな“天国と地獄”が所狭しと描かれた奇想天外な世界。ボスは誰のために、何のために描いたのか? 謎が謎を呼ぶ一大スペクタクルである。 

bosch-movie.com

プラド美術館の全面協力のもと、ホセ・ルイス・ロペス=リナレスというドキュメンタリー作家が監督となって映画を制作したものです。

 いきなりの感想

人それぞれ感じ方があるので、以下はあくまでも私個人の感想であります。

正直、あまり面白くなかった。

確かに映画館のスクリーンで絵の部分部分を見る機会はそうないので、そういう意味では珍しい体験ができたとは思う。

もう10代の頃から、ボスには興味があって実際15年ほど前にスペイン・マドリードの「プラド美術館に行ってこの『快楽の園』も実際見たことはあります。思ったより空いていて、そのフロアにはほとんど人がいなかったので、「ツアーのコースには入っていないのかな?」とか思ったほどでした。冬のオフシーズンだったからかもしれません。しかし、修復後だったので、私が普段画集などからイメージしていたものとは違い、色鮮やかでした。

この作品やボスそのものが、未だに解明されることなく未知の作品であるのは承知の上ではありますが、今になって、世界的に著名な文学作家や歌手やアーティストや音楽家に、その人なりのボスの『快楽の園』感を、述べてもらっても…あまり興味はありません。ましてや、会場に来た人の感想なんてそれ以上に興味は持てなかったです。

あるひとつの部分を見せて、そこに描かれている楽器を取り上げる。当時の珍しい楽器であることが分かる…それはひとつの研究としては価値のあるものなのかも知れませんが、それをクローズアップしていっても、『快楽の園』の探究には至らないと感じました。

絵と現代との関連性を持たせるために、タトゥーやロック音楽に合わせるのも、私は好きではないですし、意味がないと思いました。(決してタトゥーやロックが嫌いなわけではない!)

 

しかし赤外線での、下絵の分析は初めて知ったこともありとても興味深かったです。下絵と、描かれているものの違いは、ドキュメンタリー映画ならではのものですね。ここのところをもう少し突っ込んでほしかったな。

ボスが生きていた時代背景(芸術面でも、社会面でも)や、ボスのその他の絵とも合わせてこの『快楽の園』のある意味を掘り下げたり、その上でどのような価値のある絵なのか…そういう事に、私は興味があって、有名人の個々の「思い入れ」には興味がわかなかったです。

 

話はちょっと逸れますが、フェルメールにも一種同じ様な感覚を持つことがあります。雰囲気だけで楽しむのも、一つの芸術鑑賞であるとは思うので、否定はしませんが、その絵が置かれている本当の価値とか、真実などを一種のブームなどで持ち上げてほしくないなぁと思う所はあります。

この映画を見て、プラド美術館に行きたくなったり、さらにボスに興味を持ったりするのは、もちろん良いことだとは思います。

 

『快楽の園』は正統的な宗教画で、板に油彩で描かれた三連祭壇画です。この時代にこれだけの非道徳的な絵を描くことが、何を意味していたのか…とても興味深いです。

それにしても、

謎に満ちた画家ヒエロニスム・ボスは、現代人をも虜にし続ける・・

あまりにも魅力溢れる絵画だからに他なりませんね。